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International Experience: Kenya

Kenyaのビジネス環境を学ぶ

Global Studyの一貫としてInternational Experience(2週間の研修旅行)を選択し、東アフリカのケニアに行ってきました!International Experienceでは他にもUruguayやCosta Rica、Norwayなどの選択肢がありましたが、前職で同じ部門がケニアの再エネスタートアップに投資しており、ケニアは非常に注目されていると聞いていたのでケニアを選びました!(また、私自身はかなりインドアかつ旅行嫌いなので、このような機会が無いと移動に20時間もかかるような場所には一生行かないだろうなと思い、あえて一番遠いところを選びました)

何をするのか

International Experienceでは、まず、実際に現場に旅立つ前のSpring 1に数回集まり、国と訪問先企業の基本情報について学びます。

 

実際に現地に行った後は、教授・学校とコネクションのある企業を訪問し、ケニアでのビジネス体験談を聞きます。また、週末を挟むのでその途中でサファリやハイキングなどの"Culture Experience"も経験します。

 

スケジュールや訪問先の都合により毎年訪問先は変わりますが、今年は、スラムの環境改善を行うNGOであるSHOFCOや、Kenya最大の携帯電話ネットワーク会社の子会社で決済サービスを提供するM-PESAを含む8社を訪問しました。

訪問先の例:SHOFCO

SHOFCOは、NairobiのKiberaスラムにて教育・衛生・インフラ等の生活環境の改善を目指すNGO団体です。

 

スラムの中を歩いた後、コミュニティセンターの図書館、IT教室などを見学し、最後に浄水施設を見学しました。

 

月並みな感想になってしまいますが、スラムで暮らす人々のリアルな暮らしを見て、社会を発展させることの重要性を感じることができました。

 

SHOFCOのような団体は、お金を持っている団体や行政からの寄付や協力などで成り立っており、このような現実を認識し、我々の寄付がどのような形で使われているのか、現実を見ることができました。

Safari・Trek

Naibashaでの電力会社訪問前、週末に移動を済ませ、休日のActivityとして、Safariとハイキングに行ってきました(遊びではなく、"Cultural Experience"です笑)。

 

たくさんの動物を間近で見ることができ、素晴らしい自然や景色に感動する体験をすることができました。

正直なところ、"同級生と旅行(学びもある)"

弊校のInernational Experienceは、春学期の間にあるSpring Breakにて参加するので、1年生も2年生も同様に参加可能です。私自身は2年生時点で参加しましたが、同級生は1年生で参加した人も多く、今回のIEでも1年生が多く参加していました。

 

今回、学習テーマに沿って様々な企業を訪問し、一緒に濃密な時間を過ごしたことで仲を深めることができました。もともと仲が良かったクラスメートが半分ほど、残りは学校で顔をあわせたことはあるが深く話したことがない人たちという内訳でしたが、仲の良いメンバーと関係の浅いメンバーの割合はちょうどよく、関係を深める良い空気感でした。

 

自由時間にバーで飲んでいるときにも自然と社会課題の話になったり、「寄付をするだけでなく、ビジネスを通じてSustainabilityを踏まえた社会の発展に貢献することが大事なのではないか」と語り合ったりと、Matureでバランス感覚に優れたSchool Cultureが表れていました。

 

ただの遊びで旅行に行くのではなく、このような学習のために旅行することを通じて仲を深めることができたので、Trekよりも良い経験になったと思います。

 

他の学校もそうだと推測しますが、Trekの場合、(毎年入れ替わる)学生が企画するということから、企業訪問や現場訪問などの質が担保しにくく、学習の要素は弱くなります。また、予算の観点からも、学校のプログラムとして宿泊費や国内の移動費は学校から出ているので、この旅行はかなり余裕があります(元は我々が払った学費ですが)。

 

私自身は旅行(特に、移動時間の長い旅行)はあまり好きではありませんが、このプログラムは学びもあり、とても楽しい春休みになりました。

学んだこと

遊んでばかりに見えるので、私自身が学んだ内容の例を簡単にリストアップしておきます。文献やインターネットで知れる「情報」は前提として、実際にそこに行って感じたことが重要なのかなと思います。

  • ケニア(ナイロビ)はすでにかなり発展しており、ビジネス環境が整っている。電化率は、農村部は未だ70%弱ながら都市部ではほぼ100%、スラムの中のIT教室のPCにはWindows 11が導入されていた。
  • 個人商店レベルでも掛販売が行われていたが、売掛金の回収はかなり大変。信用力の精査とトラッキングが重要な世界。冗談半分だったが、訪問先の個人商店の店主から「日本人は信用できるから後払いでもいいよ」と言われ、国の信用力に感動した。
  • 雇われ人として働くよりも、個人/家計単位で借り入れを行ってリスクを取ってビジネスをすることがより望まれる文化があった。
  • 本来は行政が対応すべき、生活インフラに関する課題(トイレや浄水など)をベンチャー企業やNPO/NGOが解決しており、行政の失敗が目に付く。全体として見れば非効率(本来は行政がリードして解決するほうが効率的)だという批判はありうるが、顧客はそのソリューションで幸福になっているし、そのソリューションがきっかけで、別の形のより効率的なシステムができあがった例(ゴミ処理・リサイクルシステムなど)もあるので、このような経済発展の形もありうる。